Crews "LED" とK&T "GOLD TONE" by MW #3

前回の続き(って相当経ってしまいましたが!)


いまフーチーズにあるLEDシリーズは
「若い音」ではありますが、
驚く程にあのバーストと同じ「木の音が」鳴っています。

クルーズのギターとK&Tのピックアップのコンビは
かなり強烈。

あのギターの音を聴いてから
数本を手にし、
しかし「ああいう音はヴィンテージギターにしか出ないんだね」
とふてくされていた私でしたが・・・


10年経って、思わず買ってしまいました。
ピックアップは"WEEP"では無く
"N.O.S GOLD TONE"の搭載されたLED PREMIUMを。


本当ならばあのバーストを連想させるWEEPを
チョイスする所なのですが、

何を血迷ったのか GOLD TONEです
別名、"オヤジスィート" ピックアップ。
何故かは自分でもわかりません。

あのフロントのトロける程スィートな音
リアのコンプレッションと奥ゆき。そして強烈なミドル。


「そのギターを弾いている時は、人が変わってるぞ」
と周りのスタッフに言われる程、ギターに弾かされます。
「セミアコを弾いているのかと思ったよ!」
とも言われます。


オリジナルのバーストや
ORIGINALな楽器のスペシャリスト達が、
オリジナル(ヴィンテージ)モデルに忠実に
楽器を製作するのは当たり前かもしれません。


しかし、見た目や仕様だけでなく、
ここまで拘って「音」にこだわって
作ったギターはなかってでしょう。

私はコレクターではないので、
年代ごとの仕様等はあまり詳しくありませんが、
音に関しては十分に理解できます。

オリジナルも聞かせて(弾かせて)もらっていますので。


勿論、全く同じ音では無いですよ!木の水分はまだ抜けきっていません。
でも、バーストだって当時からあの音では無いはずです。
40年以上、昔の音ですから、今ヴィンテージを弾いている音とは違います。

そう思うと、オリジナルの難儀なポイントを修正して
正しい製法に忠実に製作されたこのヴィンテージシリーズは
やっぱり凄い音がします。

何度も言いますが、
オリジナルを持っている皆さんが言うので間違いないのでしょう。
アメリカンギターの素晴らしさを体験した人達がプロデュースする
このギターは、何だかそのスピリッツも継承している様な気がします。


また、ヴィンテージLPタイプでも
目指す音(プレイヤーやスタイル)によって
全然トーンのセレクトが違ってくる、と言う事を改めて納得させられます。


そういう意味ではまず「きちんと鳴る楽器」を手に入れる事が必要です。
仕様だけではダメだ、と言う事を社長に教わりました。


そのギター、ネックの仕込角度はどうですか?
ボディー側にテンションが寄っていませんか?
「良し」とされている角度だとしても、ボディートップの張り方はどうですか?
ネックは本当に弾きやすいですか?
「太い音」と「抜ける音」は同居していますか?




そこまでがOKであれば、あとはエレクトロニクスです。
そこで、K&Tピックアップの存在にとても大きな意味があります。
「ちゃんと木の音が出力されるか」


K&Tの事も、話し出すと本が一冊書ける程です。



さて、そのK&Tピックアップ。
また強烈なニュースが飛び込んでまいりました。
長くなったので、その話はまた後日・・・

MW