今月のギタマガ、特集は「シティーポップを彩ったカッティングギターの名手たち」ということで、松原正樹さん、松木恒秀さん、鈴木茂さん、松村邦男さん、そして山下達郎さんの特集のほか、譜面なども充実しています。カッティングにフィーチャーした内容と言う事で、ギタリストの皆さんはプロ中のプロの名演を聴きながら「チャキっと」カッティングの練習に取り組んでみてはいかがでしょうか。表紙は鈴木茂さん。69年のテレ、ギンパネ・ツインに足元はクライベイビー、シンエイのユニヴァイブ、レズリーのフットスイッチというゲキ渋セットアップにも注目です
シティーポップもそうですが、近年ではAORや70-80年代ポップミュージックもリヴァイバル。今再び、オシャレな音楽/大人な音楽として認知されています。そう言ったポップミュージックを支える職人的ギタリストは、どんなギターを好むのでしょうか?シチュエーションにもよりますが、やはりSSH(海外だとHSS)のストラトタイプ、が最も適していると言えるかもしれません。
「イントロは派手めなリードサウンド、Aメロはネックピックアップでカッティング、Bメロはミドルとブリッジピックアップのハーフトーン、ギターソロはハムバッカーのロングトーン」
という様な音色のオーダーが来た場合にギターを持ち替える事なく対応できると言うのは、実用的&理想的でしょう。もちろんテレキャスターやセミアコで仕事ができないか、というとそんな事はありません。でも1本である程度こなせた方が...と考えればやはりSSHだと思います。特に90年代以降のラウドなリフ主体の楽曲をシングルコイルのみで乗り切るのは厳しいでしょう。でもパワーのある2ハムではちょっと使い勝手がよくない。
という様な音色のオーダーが来た場合にギターを持ち替える事なく対応できると言うのは、実用的&理想的でしょう。もちろんテレキャスターやセミアコで仕事ができないか、というとそんな事はありません。でも1本である程度こなせた方が...と考えればやはりSSHだと思います。特に90年代以降のラウドなリフ主体の楽曲をシングルコイルのみで乗り切るのは厳しいでしょう。でもパワーのある2ハムではちょっと使い勝手がよくない。
ポップスの場合、曲中でのギターの存在は聞こえるけど邪魔しない、というのも重要になります。弾き手が「一歩下がる」演奏=歌を引き立てる演奏を心がけるのはもちろんですが「一歩下がる=ボリュームを下げる」と言う事とは異なります。プレイ面で存在感の押し引きを行う場合はやはりレスポンスの良いギターと反応の良いピックアップは重要です。
曲を引き立てるときはシングルコイル、ソロ/リードで盛り上げる時はギタリストが主役を張れるパンチのあるサウンド、という具合です。
・長時間プレイしても疲れにくい薄めのCシェイプを持ったネックグリップ
・音の立ち上がりがクリアなミディアムジャンボのフレット
・座って演奏した際に抱えやすいディンキーシェイプボディー
・09-42でローセッティングにしてもある程度のテンションが稼げるセットアップ
・繊細でグラッシーな音色のグレイボビンスタイルのシングルコイルピックアップ
・ミッドからローにかけてがパワフルでありながら鼻詰まったサウンドにならないハムバッカー。ハーフトーンポジションではオートタップでシングルコイルに切り替わります。
・ヴィンテージスタイルよりも広がりのあるサウンドとスムーズなアクションのウィルキンソンブリッジ
もちろんオーダーモデルや期間的に異なるスペックも存在しました(します)が、基本的な考えは長年変わりません。クルーズでは近年ヴィンテージラインを中心にトラディショナルなギターを製作しているイメージが強いかもしれませんが、源流はプロミュージシャン向けの楽器=弾きやすく長時間弾いても疲れないバランスの良いギター製作を行うブランドです。スペック的には似たようなギターもたくさんありますが、プレイアビリティとバランスには、ブランド各社の個性が出てきます。是非クルーズのバランス…弾きやすさと、ネックとボディー、楽器全体で鳴るというイメージを体験してください。
2019年になっても「80’sリバイバル」は緩やかに続いており(というかリバイバルなのか?)AORなサウンドも見直されてきています。リヴァーブが「なんか恥ずかしい」90年代を過ぎ(笑)2000年代の今はデジタル楽器/デジタルアンプでも80年代の名機のモデリングを積極的に行っていますよね。レキシコンリヴァーブやTC2290のプラグインも人気だそうで…確かにテープエコーもいいけど、いつもアナログライクなサウンドは好まれるわけではありません。
という訳で、今っぽいアプローチとしてもシングルコイルとハムバッカーのサウンドに明確な差異がある「SSHのスーパーストラト」は要注目だと思います。ガンガンにリヴァーブをかけて弾いていただきたい!シマーじゃなくてプレートで!あと、できればステレオで!
クルーズのボトムズアップ、同モデルですが仕様の異なるバージョンが入荷しております。是非店頭でお試しください。