Experience PRS 2018 終了しました


10月20日・21日に開催されたEXPEROENCE PRS 2018(以下EXP)にたくさんの皆様のご来場をいただき、ありがとうございました。

今回も日本国内のディーラーがたくさんの素晴らしいPRSギターを出展。このEXPに向けたショウモデルをはじめ、各店の個性を感じるオーダー品やラインナップはまさに圧巻でした。ハイエンドギターの代名詞とも呼べるPRSギターですが、その中でも最高峰のモデルが一同に関するイベント、凄まじいとしか言いようがありません。

当店でもこのEXPに向けて新入荷がありました。開催までのブログでご紹介したギターには、やはり注目が集まりました。販売済み商品もございますが、引き続き店頭でもお試しいただけます。何を隠そう、出展ディーラーは「一年中EXP」状態のお店ばかりなので、気になった皆さんは是非各店を回って、お気に入りの1本を探し出してください。専任スタッフの皆さんは生粋のPRSマニアです。たくさんの経験と知識を持っていらっしゃいます。話を聞くだけでも楽しいと思いますよ。

かれこれ30年くらいのお付き合い?
右からポール社長と吉岡社長とポールマイルスさん

PRS代表のポールリードスミス氏(以下ポール氏)も来日し、常にEXP会場に滞在。たくさんのギターファン(そしてポール氏本人のファン)の皆さんと交流を楽しんでおられました。氏曰く「こういった店舗ある意味「競合店舗」同士が一同に集まって同じブランドのギターを売るなんて、アメリカでは考えられない。これは日本ならではの企画だし、いつも非常に興味深く楽しい」とおっしゃっていました。

アメリカ本国のEXPはもっと大規模なイベントで、主催者であるポール氏も大忙しですが、日本でのイベントとなるとずいぶんリラックスして多くの皆さんと気さくに触れ合えるのが嬉しいといっていました。

演奏もしちゃうよねー

出展した各店さんのギターもすごかった。
どんなギターだったのか気になる皆さんはインスタ&twitterなどで#ExperiencePRS をチェックしてみてください。

他にもポールマイルス氏(以下マイルス氏)のプライヴェートストックギターへの着色実演(もう何回も見ているという人も思わず立ち止まってしまうのは何故なのか?。実は毎回、内容もアップデートしているんです)も連日好評で、今回もドラゴンズブレス・フィニッシュの実演や、これまでなかった水泳塗料以外のカラーリング(BONNIE PINKなど)の実演も見ることができました。

ポール氏は時間があればフーチーズのブースにも立ち寄って色々なお話を聞かせてくれました。

初日/会場前にブースに行くとアンプの周りが荒れている勝手に触ったのは誰だ?っと思ったら、後ろからポール氏が「俺だよ」とニッコリ。どうしたのかと聞いたら「昨日ギターラウンジで買ったこのペダルがヤバい」と。お前も聞いてみろ!とプレイ。そのペダルの自慢をされました笑 日本製ペダルだから我々にはスタンダードだよ、と言ったら「マジかよ…アメリカで見たことないよ」といつまでもギターキッズ状態のポール氏。

ポール氏:ヨシオカ、これいいだろ?知ってる?
ヨシオカ氏:懐かしいペダルだね。これ通すと弾きやすくなるよね。
ポール氏:知ってるの?マジで?
ヨシオカ氏:だって俺、そのペダル売ってたもん...
ポール氏:マジ?
さらに試奏用に、とJ-MODアンプに合わせて持ち込んだリヴァーブペダルに興味津々で「コレすごく良いね。自然だ」
その後も弾きに来て「マジでいいね。ちょっとジョンメイヤーにメールする」と言って、本当にその場でメールしてました。その後も何回もギターを弾きに来て、最終的に「これ売ってくれる?」と言い、颯爽とカードを切ってました。ポールさんそれ俺の

Vemuram 平野氏が持ってきたペダルもチェックするぜ!
ちなみにポール氏はVemuram "Rage e"をご愛用中との事


他にもお客さんが試奏しているとスッと近づきギターの弾き方をアドバイスしたり当店のスタッフは朝からヘンドリクスのリックを仕込まれていましたね笑 すいませーん!ミーティングの時間なんですけど….

さらにトークショウでは興味深い話も聞けました。

・グレイブヤード・リミテッド

「このギターを作るきっかけとなったのは2本の電話だった。ギタートップに使った木材はその名の通り、ある山の山頂付近にある「グレイヴヤード」で見つかった。まるで59LPのトップ材のようなルックスとサウンド、深いフレイムを見て、すぐにこの最高の材を使ったギターを作るべきだと思った。
もう一つはネックに採用したカーリーマホガニー。一見するとメイプルかと見違えるほどに見事なフレイムだが、コレはマホガニーなんだよ。このコンビネーションでギターを作るというだけでワクワクするだろう?アコースティックでヴィンテージの雰囲気もあるけど、サウンドはヒューマンボイスの様で、歌う様なサウンドなんだ。僕はトーンが極端にハイレンジやローレンジに偏ったサウンドは好きではない。だからギターが歌う様に鳴らなければならないんだ。このギターは良いシンガーの様なサウンドが得られる。材もギターも、とにかく素晴らしい。是非弾いてみてほしい」

・シルバースカイ

「このギターをジョンメイヤー と作ろうと決めた時の面白い話がある。ジョンはこのギターが発表されてたら、最初に肯定/否定が巻き起こるだろうと言った。ジョンはその様々な意見の内容も見事に言い当てたんだ。そして、その後このシルバースカイがどう言った扱いを受けるか、どう言った評価に落ち着いて、どう言った売れ行きをみせるかという事も予言したんだ。そして全ての予言は今の所見事に的中している」

「とにかく言いたいのは、ウェブ上の意見を見る前に、一度実際にギターに触れて欲しいという事。このギターはジョンメイヤーの希望を全て叶えている。ストラトと比べて、どちらが「ストラトか」と聞かれたらストラトがストラトだよ!でもストラトに「こうあってほしい」という音が出るのはどちらだろう?ストレスなく弾けるのはどちらだろう?それは実際に弾いてから決めてほしい。一般的なストラトのイメージ、そのサウンド。多分、ほとんどの人はストラトの音を誤解している。だから実際に弾いてみてほしいんだ。指板のラディアスがなぜヴィンテージと同じ様にキツイのか?なぜピックガードの形がこうなっているのか?このギターの話を全て説明するとなれば何日も必要なんだよ。そんなに簡単な話ではないんだ。でも弾けばすぐにわかるよ。ギターが好きな人ならね」



などなど、随所にポール節が混ざるのでかなり意訳ですが、そんな感じのお話でした。実際にギターを販売する立場からも、これらのポール氏の話は、全くその通りだと思いました。とにかく弾いてほしいんです。ポールさんの作るギターはとても美しいのですが、本質はその音にあります。特にバンド・アンサンブルに混ざった時に、そのことが実感できます。

ポール氏が演奏する音がPaul Reed Smithサウンドそのもの、だと思います。


という訳でPRSを楽しむ2日間のイベントが終了しました。他にも面白い話が沢山聞けました。是非PRSの購入をご検討されている皆さんは当店にご来店ください。そしてもし、当店に欲しいモデルがなかったら、今回のEXPに参加したPRSディーラーさんをチェックすれば、必ず欲しいPRSギターに出会えます。実際にギターをチェックすれば、PRSギターがどういう楽器なのか?ネットで知らない人の意見を聞くよりも理解できると思います。

ギブソン、フェンダーと並びアメリカを代表するブランドとなったPRSギター。その強みは代表であるポール氏が、いつまでも「マジでギターキッズ」である事だと思いました。


10代のギタープレイヤーに「スィープを練習するのもいいけど、君はきっと、歌のラインをギターで、歌うように弾く練習をした方がいいよ!そしたら、もっと良いプレイヤーになれるよ」と真剣にアドバイス。「サンタナとかエリックジョンソン聞いてみて。彼らの速いフレーズは歌うようだから...」と。

20歳の楽器店スタッフに「ヘンドリクスのリック知ってる?知らない?マジ?ちょっと教えてあげる」

ポール氏「こんな感じでさ」

「はい、やってみて」 
「ちがう!こうだよ!」
「はい、もっと練習してー」


他のスタッフにも「こっちのギターとこっちのギター弾き比べて。どう思う?違いがわかる?何が違うと思う?どっちが好き?」と迫ってみたり… 

とにかく、筋金入りのギター好きがトップに立つブランド、それがポールリードスミスギターです。ギターブランドとしては他の何より信頼できる証だなーっと思いました。

MWrata