と言う訳で明日、8月1日に正式に日本国内での流通がスタートするPRS SILVER SKY
これまでもPRSからは3シングルモデルが発売されてきましたが、このSILVER SKYはそのいずれとも異なるギターに仕上がっています。
↑例えば、この305は3シングルモデルでしたがピックアップが非常にクリアでワイドレンジなタイプでした。それ故にヴィンテージ系のサウンドと言うよりはもっと「新しい表現に向いた」ギターだといえます。つまり、カントリー・リック等には非常に相性の良いギターですが、例えばテキサスブルーズ系にはちょっと音が「速すぎる」と言う印象
↓どうでしょう。巨匠バディーガイ師は最高ですが、サウンド的にはもう少しゆったりしたアタック感の方が合うと思いませんか? そのゆったりしたサウンドを突き刺すように弾くのがバディーガイ!だと思います。
他にも、ナロウフィールドという素晴らしいピックアップがPRSにはあります。
このピックアップはシングルコイルサイズのハムバッキングピックアップなので、純然たるシングルコイルの煌びやかさ、そしてスピード感はありません。しかし絶妙な音色を持っており、プロギタリストにもファンが多いピックアップです。
そして、今回のSILVER SKYはこれまでにない「純然たる」3シングルピックアップを搭載したギターだと言えます。
これまでは、どちらかと言うと「フェンダーの真似はしたくない。でもフェンダーのサウンドはリスペクトしている」というポールリード氏の気持ちをギターから感じることが多かったのですが、今回のSILVER SKYに関しては完全にフェンダーのフォーマットに「乗った」ギターに仕上がっています。それが、これまでのPRSシングルコイルピックアップ/3シングルギターには無かった「ヴィンテージフィール」を醸し出しています。
そんなSILVER SKYをヘッドから見きましょう。
まずはヘッドシェイプが特徴的です。が、見落としてはいけないのがペグです。ポールリードスミス氏はペグにかなりこだわりを持っています。現行のPRS Phase IIIペグはブラス製で、各部にヴィンテージと同様の素材を用いながらも、現代的なスペックでチューニングの精度を保つ事に成功しています。
通常のPRS PHASE IIIペグはスマートで歴史のあるオープンギア構造のペグ(例えばアコースティックギターのペグやフェンダーベースのペグ)を意識したサウンド。
ウォーム部分はハウジング内に収めて、ギアとシャフトにはブラス素材をセレクト。さらにシンプルなロック式構造を持たせる事で、シンプル&モダンでありながらオールドスクールな音色を持ったマシンヘッドに仕上がっています。
SILVER SKY用のペグは上記と同じ様な構造と推測されますが、素材的にはスティールが取り入れられていると予想されます。また、外見的にはヴィンテージモティーフのクルーソンタイプを採用しています。今回ペグに関してはアナウンスが少ないのですが、一見してわかる事はペグボタンが大きめで、他のチューナーとは異なりヴィンテージスタイルで、さらにボタンのみサテンフィニッシュで仕上げられていると言う事が興味深いポイントでしょうか。 多くは語られていませんが、Phase IIIペグをそのまま採用しなかったという意味では音色的に「絶対」こだわりがあるはずです。
ナットに関してもこれまで採用されなかったボーンナットをスロットに収めるというPRSらしからぬ仕様となっています。ナットに関しても非常にこだわりが多いPRSですが、ジョンのシグネイチャーモデルとして求める音を再現すると、やはりこの仕様に落ち着くという事になるのでしょう。
ネックはヴィンテージストラトを意識したシェイプで、63年あたりの「誰が持っても弾きやすい」典型的なストラトネックのシェイプだと言えます。ヴィンテージギターとは異なり、ローポジションでもハイポジションでも右手に負担がかからず、自由なフォーミングが可能です。 また、フレットは細めで、インレイが少し小さめにリサイズされているが特徴です。この辺りにはジョンメイヤー のこだわりが感じられます。
ブリッジに関してもこれまでのPRSには無かったスタイルで、ちょっとヒップショットのUSコンターモデルを連想させるスタイル。6点留めをチョイスしたあたりはサウンド面でのこだわりでしょうか。サドルはヴィンテージスタイルのプレススティールです。また、各サドルの上下ビスはベースプレートの溝に沿っており、ヴィンテージモデルのサドルズレを防ぐ工夫が施されています。アームバーもセミロック式で取り扱いが非常に楽です。
トレモロキャビティーの裏パネルはジョンメイヤーの意向で取り外されており、スプリングは4本。(絶対5本だと思っていましたが…)ネックセットプレートも新しいデザイン。多分アルミですね。 また、ジャックプレートも抜き差しにストレスがかからないように新たにデザインを起こしてあります。
滑らかなカーブで美しい仕上がり。ボリュームノブやピックアップセレクタースイッチのノブも新しいデザインで、細部を見て行くほどにこのギターに込められたこだわりを知ることができます。 ピックアップに関しては発売後に詳しくチェックしたく思います。
という訳で、話題のモデルの仕様を見てまいりました。PRS SILVER SKYを「待ちに待っていた」という皆さんはもちろん、ちょっと興味があるなーという皆さんも是非、実際に店頭でギターに触れて見てください。ストラトみたいなPRSでしょ?などと簡単に済ませてしまうには勿体無い。PRS SILVER SKYは見た目だけではわからない、モノ凄くマニアックなこだわりが込められたギターなのです。
これまでもPRSからは3シングルモデルが発売されてきましたが、このSILVER SKYはそのいずれとも異なるギターに仕上がっています。
↓PRS305!懐かしい動画です。
↑例えば、この305は3シングルモデルでしたがピックアップが非常にクリアでワイドレンジなタイプでした。それ故にヴィンテージ系のサウンドと言うよりはもっと「新しい表現に向いた」ギターだといえます。つまり、カントリー・リック等には非常に相性の良いギターですが、例えばテキサスブルーズ系にはちょっと音が「速すぎる」と言う印象
↓どうでしょう。巨匠バディーガイ師は最高ですが、サウンド的にはもう少しゆったりしたアタック感の方が合うと思いませんか? そのゆったりしたサウンドを突き刺すように弾くのがバディーガイ!だと思います。
他にも、ナロウフィールドという素晴らしいピックアップがPRSにはあります。
このピックアップはシングルコイルサイズのハムバッキングピックアップなので、純然たるシングルコイルの煌びやかさ、そしてスピード感はありません。しかし絶妙な音色を持っており、プロギタリストにもファンが多いピックアップです。
↓ポールCEO自ら。いい音でギターを弾く社長
そして、今回のSILVER SKYはこれまでにない「純然たる」3シングルピックアップを搭載したギターだと言えます。
これまでは、どちらかと言うと「フェンダーの真似はしたくない。でもフェンダーのサウンドはリスペクトしている」というポールリード氏の気持ちをギターから感じることが多かったのですが、今回のSILVER SKYに関しては完全にフェンダーのフォーマットに「乗った」ギターに仕上がっています。それが、これまでのPRSシングルコイルピックアップ/3シングルギターには無かった「ヴィンテージフィール」を醸し出しています。
そんなSILVER SKYをヘッドから見きましょう。
デジマートマガジンから画像拝借しました |
まずはヘッドシェイプが特徴的です。が、見落としてはいけないのがペグです。ポールリードスミス氏はペグにかなりこだわりを持っています。現行のPRS Phase IIIペグはブラス製で、各部にヴィンテージと同様の素材を用いながらも、現代的なスペックでチューニングの精度を保つ事に成功しています。
↓PRSのPHASE III ペグに関しては有志による(?)マニアックな動画も
通常のPRS PHASE IIIペグはスマートで歴史のあるオープンギア構造のペグ(例えばアコースティックギターのペグやフェンダーベースのペグ)を意識したサウンド。
ウォーム部分はハウジング内に収めて、ギアとシャフトにはブラス素材をセレクト。さらにシンプルなロック式構造を持たせる事で、シンプル&モダンでありながらオールドスクールな音色を持ったマシンヘッドに仕上がっています。
SILVER SKY用のペグは上記と同じ様な構造と推測されますが、素材的にはスティールが取り入れられていると予想されます。また、外見的にはヴィンテージモティーフのクルーソンタイプを採用しています。今回ペグに関してはアナウンスが少ないのですが、一見してわかる事はペグボタンが大きめで、他のチューナーとは異なりヴィンテージスタイルで、さらにボタンのみサテンフィニッシュで仕上げられていると言う事が興味深いポイントでしょうか。 多くは語られていませんが、Phase IIIペグをそのまま採用しなかったという意味では音色的に「絶対」こだわりがあるはずです。
ナットに関してもこれまで採用されなかったボーンナットをスロットに収めるというPRSらしからぬ仕様となっています。ナットに関しても非常にこだわりが多いPRSですが、ジョンのシグネイチャーモデルとして求める音を再現すると、やはりこの仕様に落ち着くという事になるのでしょう。
画像はデジマートから拝借しました |
ネックはヴィンテージストラトを意識したシェイプで、63年あたりの「誰が持っても弾きやすい」典型的なストラトネックのシェイプだと言えます。ヴィンテージギターとは異なり、ローポジションでもハイポジションでも右手に負担がかからず、自由なフォーミングが可能です。 また、フレットは細めで、インレイが少し小さめにリサイズされているが特徴です。この辺りにはジョンメイヤー のこだわりが感じられます。
ブリッジに関してもこれまでのPRSには無かったスタイルで、ちょっとヒップショットのUSコンターモデルを連想させるスタイル。6点留めをチョイスしたあたりはサウンド面でのこだわりでしょうか。サドルはヴィンテージスタイルのプレススティールです。また、各サドルの上下ビスはベースプレートの溝に沿っており、ヴィンテージモデルのサドルズレを防ぐ工夫が施されています。アームバーもセミロック式で取り扱いが非常に楽です。
トレモロキャビティーの裏パネルはジョンメイヤーの意向で取り外されており、スプリングは4本。(絶対5本だと思っていましたが…)ネックセットプレートも新しいデザイン。多分アルミですね。 また、ジャックプレートも抜き差しにストレスがかからないように新たにデザインを起こしてあります。
滑らかなカーブで美しい仕上がり。ボリュームノブやピックアップセレクタースイッチのノブも新しいデザインで、細部を見て行くほどにこのギターに込められたこだわりを知ることができます。 ピックアップに関しては発売後に詳しくチェックしたく思います。
という訳で、話題のモデルの仕様を見てまいりました。PRS SILVER SKYを「待ちに待っていた」という皆さんはもちろん、ちょっと興味があるなーという皆さんも是非、実際に店頭でギターに触れて見てください。ストラトみたいなPRSでしょ?などと簡単に済ませてしまうには勿体無い。PRS SILVER SKYは見た目だけではわからない、モノ凄くマニアックなこだわりが込められたギターなのです。
最後に、SRVをはじめサンタナやプリンスのギターテックを務めた人物であり、現在はジョンメイヤー のギターテックでもあるRene' Martinez氏とポール氏の解説をどうぞ