PRS x JOHN MAYER #2

スーパーイーグルが発表される時期より少し前に、PRSから新しいギターのアナウンスがありました。それがPRS マッカーティー594シリーズです。

このモデルはヴィンテージレスポールの音色、その秘密を探っていた際にポールリード氏がが発見したスケール(ギブソンの公表スケール 24 3/4インチ=628ミリと、ポールが実測したヴィンテージギターのスケールである24.594インチ=624ミリ)に起因しそのまま『594』という名称が採用されました。



スケールだけでなくトグルスイッチの取り付け位置、2VOL/2TONEのコントロールと、随所にレスポールを連想させる仕様を持っています。また、ジョンメイヤーとのリレーションシップが色濃く感じられる楽器で、ネック側とブリッジ側でコンデンサーの種類/値を変えたり、随所に「マニア感」が漂う仕上がりとなっています。

   

ジョン・メイヤーはマッカーティー594を「ビンテージ・ギターの様な音色とスピリットを持ちながらテクニカル面でも優れているギターだ。ギブソンのサウンドとフェンダーのサウンドの言いとこ取りだね」とコメントしており、例えばフレッティングやピッチ感の素晴らしさだけでなく「ギター愛好家/ギター・マニア」の求める、古き良きビンテージ・トーンが同居している、と語っています。それは、PRSが追い求めるヴィンテージギターを凌駕する音色と、現代的なプレイアビリティの両立という面でこのマッカーティー594が一つの到達点だったと言えると思います。 当店でもマッカーティー594はかなり熱を入れて選定しており、これまでにもプライヴェートストックモデルをはじめ数本の594を販売しております。(これ書いてる私も某マートでレビューしております)

 

このギターの魅力は何と言ってもそのウッディーなトーンでしょう。マッカーティーよりも少し厚めのボディーから生まれるエアリーでなんとも「旨味のある」音色はこれまでのPRSにはないものだったと思います。いや、正確にはマッカーティーホロウで少し似た感じは感じられましたが、やはりソリッドモデルとセミホロウ…似て異なります。マッカーティーにセミホロウの鳴りを加えた、などというような簡単な話ではありません。

カスタム22/24に比べて、マッカーティーの方がボディー鳴りが感じられますよね?そのマッカーティーよりもさらに深いバーブレーションがマッカーティー594からは感じられます。  

また、ピックアップもこれまでのPRSにはないサウンドを持っています。ローパワーでクリアーな58/15 LTピックアップは、これまでのPRS/ローパワーピックアップには無かったミッドレンジの存在感を感じます。
これまでのローパワーピックアップは「アコースティカルで高域/低域が綺麗に伸びる」ピックアップでした。この58/15LTピックアップはミッドレンジの音に「あたたかさ」や「深み」を感じさせる絶妙な存在感を持っています。


ネックピックアップは非常にクリアなサウンドで深みのある、正に「58テイストのローターン(巻き数の少ない)ピックアップ」だと思います。ブリッジピックアップは同じくクリアなのですが、喰いつき感もあり歪ませるとミッドハイが「いい感じ」に際立ってきます。PRS SUPER EAGLEに搭載されていた58/15 JMに通じる音色で、DEADやオールマンで聞けるクッキリとしたアタックと程よいサスティーン感を持ったピックアップです。どちらのピックアップもVOLUMEを8程度にするとコンプ感が生まれ、味わいのあるサウンドに変化します。そのあたりも是非チェックしていただきたいピックアップです。

PRS 594はデジマートで販売中


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というわけでPRS/JOHN MAYERのコラボレーションはSUPER EAGLE/SUPER EAGLEIIが既に発売となり、さらにシグネイチャーモデルではありませんがジョンからのフィードバックもかなり取り入れられた「594シリーズ」を生み出しました。そして登場するのが待望の3シングルコイルモデルであるSILVER SKYです。


このギターの実力は果たして? 日本国内の発売は2018年8月1日からとなります。当店にも入荷いたしますので是非お試しください。