クルーズのアリストテレスというギターは、もともとLP Jr.系の「ストレートで音ヌケのよい」ソリッドギターの良さをキープしながら、スタジオミュージシャンが使えるレベルの楽器にする、という様なコンセプトがあった様です。とはいえ、かれこれ20年以上前のお話だそうで...
2015年に登場したV2.モデル(バージョン2)はこのコンセプトは受け継ぎながらも、さらに現代的な音楽に向けられていると言えます。
マホガニー・ワンピースのボディーはアッシュやアルダーでは得られないバランスの良い鳴りを持っています。
マホガニーの音=あたたかい音、というイメージは確かにわかりやすい表現ですが、あたたかい=丸い音/メロウな質感ではありません。
・アッシュ=跳ねる/明るい/キレのある
・アルダー=跳ねない/暗め/深みのある
この様なイメージでマホガニーを表現すれば
・マホガニー=/跳ねない/明るい/キレがある/深みもある
という様な言い方ができると思います。
ちなみに
・コリーナ=/跳ねる/ミッドレンジにピークあり/キレがある/余韻スッキリ
という様なイメージを個人的には持っています。
もちろん楽器によっても変わりますが、特に録音した音を聴き返すと、こういうイメージが頭に浮かびます。
というわけで、何が言いたいかというと「マホガニーは別にあたたかい音ではない」という事と「マホガニーは良く鳴る」という事と「マホガニーはキレと深みのバランスが良い」という事です。
今回の動画では、そういう事を含めてチェックしてみました。
まず、ハイゲインサウンドに相性が良いのは当然。音にピーキーな部分がないので、ザクザクしたリフものやロングトーンには最適です。
かと言って、アタックが「まったりしている」わけでもありません。ローゲインのクリーンでも深みがあり、クッキとしたキレ感も感じられます。
そして、コイルタップを搭載しており、このタップ時のサウンドがまた良い雰囲気です。
コイルタップOFF(ノーマルハムバッカー)のサウンドはSGよりも太めのハムバッカーサウンド
コイルタップONのサウンドはSTとテレの中間の様なサウンド。ブルージーなサウンドからキレのあるカッティングまでピタッとハマると思います。
いかがでしょうか?是非、店頭でチェックしてみてください。
今回はギターの特性にマッチしている感じがしたので、Peaveyのクラシック20ミニヘッドを動画に使用しました。
ペダルはKarDianのニトログリセリン、そしてIbanezのNTS(ニューチューブスクリーマー)を使用しています。