1962 Fender Precision-Bass
説明不用のマスターピース
残念ながら、こちらは当店のストックではございません。
実はK&Tピックアップの素晴らしさを実感していただき
実際に2種類のJBピックアップをお買い上げ頂いた某ベーシストの方より
「凄く良い。僕の持っている'62のP-Bassにのせてみたいな」というお話をいただきました
ピックアップはオリジナルじゃないのですか?と尋ねたならば
「多分リワウンドされているのでは...」という事。
K&Tの様な奥行き感がない、と言う事でしたので、一度拝見させていただく事に。
チェックしてみましたら「うーん」と唸る程、良い音。
62年。ラウンドボード初期、最高です。
でもこの音がしているのに、ピックアップはオリジナルじゃない??
何だか色々あったらしいピックアップ・・・ |
と言う事で、折角だからK&T高野氏にご相談。
ちょっと見ていただけますか?
すると「む・・・」と鋭い診断が始まります。
「このピックアップはそれぞれのボビンを、別の人間が巻き直していますね。
そしてとても62年の仕様とは似ても似つかぬワインディング。
XXもxxもちょっと酷い。これでは62ならではのトーンは得られません。
これは、直流抵抗と巻数だけを参考に作られたものですね」と、ズバリ。
でも、そこまで的確な判断が可能と言う事は
きっと高野さんはレシピを持ってる、ということでしょう!
「このピックアップを元に、どうかオリジナルのサウンドを
取り戻していただきたいのです!」とお願いしてみました。
「わかりました。それではお預かりします」やったー!
発売当時の音を目指しています。新品の62PBの音を! |
ピックアップの音色を決定づけるのは
コイルとマグネット。その組み合わせがメインの音色を決めると言っても
過言ではないでしょう。
楽器のアタックの音色はほぼここで決まるのでは無いでしょうか。
そして次にサスティーンの音色と奥行き感。
この重要なポイントを決めるのがワインディング(巻き方)と
ポッティングや絶縁方法等の非常にシビアな加工とブレンドにあると(私は)思います。
勿論、ポールピースの面取り等、細部において
理由があって施されている処置もあります。
その辺りのDOPEなお話は本家K&TのH.Pをチェックしてみて下さい
POWER BOMBはSUPA-BOTTOM! |
と言う事で、今回は搭載するビンテージ楽器が決定しているので、
より「突っ込んだチューニング」でお願いしました。
結果は・・・驚きの透明感。そしてなによりパワー!
N.O.Sワイヤーの透明感はやはり別格。
そしてアタックの早さ、奥行き感。
K&TのPBピックアップ/POWER BOMBに比べると
ファットさと言うよりは「きらびやかさ」と「クリアーさ」が違います。
本当は「違います」という言葉では済まされない程のレスポンスと深さなのですが
残念ながら私の言葉ではこの程度の表現になってしまいます。
厚みのあるラウンド。THICK ROUNDBOARD |
POWER BOMBもそうですが、トーンを絞っても全然音が引っ込まない。
ブンブンしています。ああ、これぞPBのサウンド。
しかしながら、ヴィンテージの「枯れた」と言うよりは
アクティブベースの様なパワフルなベースサウンド。
でも勿論、ヴィンテージの深さがあります。
ええぃ、一言で言ってみれ!と言われたならば
「強烈」これに尽きます(一番単純な言葉にしちゃいました)
PBはウッドベースばりのファットさだぜ、という良い広告。 |
実際に'62の状態の良いモデルを所有されていた方に話を伺うと
「そうなんだよ。'62と'63は個性が全然ちがうんだよね!」と言う事で
かなりマニアックなお話が聞けました。
しかし、高野さんやうちの社長、アコギコージをはじめ
皆さんも本当に良く楽器をご存知で。
私みたいなヒヨっ子は「な、なるほどー・・・」と頭で理解しつつ
「ベンベン」と実際にベースを触らせていただいて、体験させて頂いております。
今度は59年PBを誰かに触らせてもらいたい・・・ |
と言う訳で現在ツアーでご多忙中のオーナー様はまだ御来店されていませんが
きっと感激して頂ける事でしょう。
オリジナルピックアップから交換してまで
このピックアップをマウントしたい!という方がいらっしゃる。
しかもお1人2人じゃありません。
59バースト オーナーの方が絶賛し
「こっち(K&T)の方が音は良いね」と言い切ったりします。
もう本物と呼べるピックアップだと思います。
ワイヤーとコイルだけの組み合わせで作れる音ではありません。
ほかのピックアップではどうしても引き出せない音が確実に存在します。
良い楽器になればなる程、マイク(ピックアップ)は重要です。
例えば、50万円かけて材に拘りぬいた楽器に
搭載する為に理想的なピックアップは?
勿論、その拘りぬいた材の音が活かせるピックアップでしょう。
その必要性はよくご理解いただけると思います。
また、ヴィンテージピックアップの良さを知る人は
同時に時間/経年経過の生み出す良さも、残念な事柄もご存知です。
両方の良いとこ取り。理想的なピックアップがK&Tのピックアップです。
後はオーナー様に喜んで頂ければ最高ですね。
mw