良い音!

本日お客様の60後半-70年代初頭のES-335TDのフレット擦り合わせ及びナット交換リペア品の修理を行なっておりまして。アンプでチェックした訳なんですが、コレが良い音がするんですね。
スリムテーパーの弾きやすいネックグリップは勿論、もう音がこなれていて素晴らしい。

特にメロウなフロントピックアップとシャープなリアピックアップのギャップ。そしてハーフトーン時のミックス感が意外にもロックンロールな印象で、マーシャル系とも相性が良いのでびっくり。

そこで今日入荷したCrews/ReunionのK&T 67 scratchマウントも同じセッティングで試してみた所、ホントに驚く程同じベクトルのトーンが。

クルーズのReunionは本日あがった物ですから、勿論音はまだ固いのですが、鳴り感と「鳴りのバランス」は凄く良いです。暫く弾いてあげたら角が取れてかなり良いフィーリングになるでしょう。実際に先日も調整に来られたお客様が所有する、2年程弾かれたReunionはネックとボディーがこういうバランスで鳴っていました。

しかし、比べるとヴィンテージのナンバードPAFは、やはり30年の時間が生み出すエイジングの影響で枯れている。Reunionは随分とパワフルに感じます。元気!

そこでアコギコウジが「あ、実はそのScratchはワンセットだけエイジドマグネットにしてないんだ」と、サラリと言う。じゃー!、と言う事で10年エイジドのマグネット搭載モデルをチェック。

おお!似てる、というか同じ。恐らく30年エイジドを行なったらピタリと同じになるでしょう。Scratchはヴィンテージワイヤーでワインディングされているので大袈裟でなく完璧に当時のあの音になるでしょう。

この年代の335を手にした事がある皆さんはご存知かと思いますが、ハムバッカーなのですが意外にチャンキーなトーンも持っていて、特にリアは非常に抜けの良いハムバッカーサウンド。
コードストロークも「ジャラーン」と言う感じで本当にロックンロールな印象。勿論、カールトンの様な濃厚なセミアコトーンも存分に味わえる素晴らしさ。そしてディストーションサウンドにも良く合います。

この67年のピックアップを再現した高野氏は(私なんかがこんな風に言うのは本当に失礼だと思いますが)やはりヴィンテージギターの音を知り尽くされていますね。最初期のPAFだけで無く、この年代の音も完璧に再現。これはピックアップ専門メーカーでも難しい事なのではないでしょうか。

店頭ではたまにヴィンテージの楽器を持ち込まれてチェックされる皆さんもいらっしゃいますので、「ヴィンテージの再現」という事においては店頭や現場でチェック済みです。勿論、ギターもベースも皆さんが驚かれます。真の意味でリプレイスメントできるレベルです。

大袈裟では無く凄い音で鳴っています。

MW