エイジドマグネットの実力。

K&Tから発売された
「10年経過後の磁束密度を再現したハムバッカー用マグネット」

コチラ!
(手前がエイジドマグネット、奥がノーマル)

別に見た目がエイジドだ、という訳ではありません。

どういうものか?
ちょと長いけれど
非常に興味深い説明をどうぞ!

AGED MAGNET

ピックアップを構成するものは、大まかに言ってしまえば「コイル」と「マグネット」の2つです。
ボビンなど、他の構成物はこれらをサポートするものです。コイルに関してK&Tでは独自の取り組みとその効用に色々な説明を展開していきました。次はやはり重要な構成物である、マグネットです。

シングルコイルでもハムバッキングでも、トラディショナルなマグネットの素材はアルニコです。アルニコマグネットについては様々な雑誌やピックアップメイカーの説明でご存知の人も多いでしょうから割愛します。

しかしアルニコの持つ残留磁束密度に関しては従来、詳細はアナウンスされていませんでした。アルニコは1~15まで各々の着磁後の磁力の強さ、いわゆる「磁束密度」が決まっています。ピックアップ素材としてポピュラーなアルニコ5であれば、着磁後の磁束密度は最も高い種類で(アルニコ5にも幾つかの種類が存在します)13KG程。これが経年変化で少々低下していく、ここまでは皆さんの知るところでしょう。

50年代や60年代に製造された、いわゆる「ヴィンテージギター」に搭載されていたピックアップは、発売当時には「フル着磁」されており上記の値に近い磁束密度でした。しかし磁性体である鉄弦により繰り返される磁界の攪拌やその他の環境による要因が製造当初保有していた磁束密度を下げてしまいます。俗に「磁力が落ちた」と呼ばれる現象です。

多くのヴィンテージモデルピックアップ製作者は、この退磁した状態に近づけるため、アルニコ2や3を採用した機種を製作していますが、アルニコ2で7.5KG強、アルニコ3で7KG程の値であり、退磁したアルニコ5のそれを下回ってしまいます。しかしアルニコマグネットに任意の磁力を持たせる事は着磁段階では殆ど不可能。フル着磁しか方法がありませんでした。
ポールピースとの間にスペーサーを挟み込んだメイカーも存在しますがマグネットそのものに加工を施したメイカーは存在しませんでした。

K&TのAged Magnetは特殊な専門工具により、手作業による繊細で段階的な消磁を可能にしました。これにより従来の「新品だった当時のサウンド」に加え、「特定年月を経過したサウンド」をもプロダクトに加える事が可能となったのです。

この技術の確立により得られたものは、製造後約10年を経過したPAF,(ビーノアルバムのECやスーパーセッションのMB等)その時点の磁束密度を再現する事により音色をも再現する事に更なる大きな一歩を踏み出す事となったのです。
もちろん、製造直後のPAFサウンドを好むユーザーの方々も少なくありません。そこでK&Tが採った選択は「ロットごとに経過年月をオーダー可能とする」と言うものです。


こだわりを持ったユーザーの方々にはぜひ一度、同モデルでの磁束密度違いを体験していただきたい。きっとお探しだった究極のトーンに出会えるはずです。

・・・

ちょっと難しい、と思った皆さん。
店頭にサンプルがありますので
音でチェックしてみてください。


只今もアコギコージがお客様のピックアップに絶賛取付中。
この感覚はいわゆる「ローパワー」という物とは違います。


ヴィンテージを弾いてこなかった皆さんは
より楽しめると思います。

兎に角、素晴らしいアイテムです。
K&T以外のハムバッカーにも搭載可能なので、
お手持ちの高級ピックアップに是非搭載してみてください。
勿論、マグネットを入れ替えれば、もとに戻す事も簡単に可能です。

この春のおすすめナンバーワン商品です。

MW